進化する「履き物」

「履き物は進化する」 日本のシューズメーカーと先日越境ECについてお話をする機会がありました。 これをきっかけに日本の靴についてあらためて考えました。営業先の企業は、とあるブランドシューズを製造しています。いまから50年以上前の東京オリンピックの時期に誕生したスポーツシューズです。この靴は、日本の古来の靴、足袋(たび)の機能性に注目し、“軽くて蒸れない”をコンセプトに開発された靴でした。履き心地や機能性の高さが評価され日本全国の“指定靴”にも採用された実績があるそうです。

現在NHKで放送しているテレビドラマシリーズ「いだてん」は、日本が初めて夏季オリンピックに参加した1912年のストックホルムオリンピックから、1964年の東京オリンピック開催までの52年間の知られざる歴史を描く物語ですが、物語の序盤ではマラソン競技用の足袋の改良に関するエピソードがありました。また2017年に民放で放送されたTVドラマ「陸王」では足袋製造会社のランニングシューズの開発がテーマでした。日本国内では近年、足袋をルーツとしたシューズの魅力やその可能性が少しずつ注目されはじめています。 この企業のほかにも、戦後に創業したオニツカタイガー(アシックス)が発売したマジックランナー(東京オリンピックで銅メダルを獲得した日本の円谷選手が履いていた靴です)をはじめ、日本では様々なスポーツシューズが作ってきた歴史があります。上記のブランドシューズはしばらくの間、製造をストップしていましたが、長い沈黙を破り復活を遂げました。ブランドのアイデンティティを継承しつつも進化を遂げ、現代の都市生活に馴染む機能性を兼ね備えて生まれ変わったのです。

足袋という日本独自の、古来より存在する履物をそのまま世界に向けて販売し、大きな成功を獲得できるかというと、それは想像しにくいです。しかし、このように日本独自の履物のスタイルを現代的にアレンジし、開発した商品であれば可能性は充分にあります。その機能と魅力を上手く宣伝出来れば、あらたなスタンダードシューズ商品となる日も来るのではないでしょうか。

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